グループホームの世話人として働いていると、「うまく関われない」「トラブルばかりでつらい」と感じること、ありませんか? 私も現場時代、何度も壁にぶつかってきました。この記事では、ありがちなトラブルの背景や対応のヒントを、実体験を交えず客観的にまとめています。

グループホーム世話人のトラブル事例と背景

世話人が「うざい」と言われる原因

グループホームの世話人が「うざい」と言われる背景には、利用者との関わり方や声かけの頻度・タイミングが影響していることが多いです。もちろん、世話人側に悪気はないケースがほとんどですが、「見張られている」「口出しが多い」と感じさせてしまうと、利用者にとってストレスになってしまいます。

特に注意が必要なのは、「安全のため」「支援のため」という名目で、無意識に干渉しすぎてしまうことです。たとえば、着替えのタイミングや食事の進め方、外出の準備など、細かく指示を出しすぎると、「自分でできることを奪われている」と感じる利用者もいます。

私が介護現場にいたときも、「そんなに言わなくていい」と言われてしまう同僚がいました。本人は親切のつもりでも、受け取る側にとっては“支配的”に見えてしまうこともあります。

世話人としては、「サポートと干渉の境界線」を常に意識することが大切です。声をかけるときも、「やってもらっていいですか?」という依頼ベースにするだけで印象は変わります。何気ない言葉の選び方一つが、関係性を左右すると感じています。

利用者との相性が悪いときの対応

グループホームでは、どれだけ丁寧に接しても「どうしても合わない」と感じる利用者と出会うことがあります。これは人と人との関係性なので、ある意味で自然なことです。ですが、相性の悪さを放置すると、支援の質が下がるだけでなく、双方にストレスが溜まってしまいます。

私自身、介護士時代に「なんでその人にだけ冷たくなるのか」と悩んだ経験があります。無意識に距離を取ってしまうんですよね。そんなとき、先輩から「仕事だからと割り切るんじゃなくて、役割を演じる意識を持つといい」とアドバイスを受けました。

具体的には、相手に好かれようとしすぎず、かといって無関心にならず、あくまで「支援者」としての立ち位置を意識すること。仕事上の役割として“中立で丁寧な対応”を徹底することで、感情を引きずらずに接することができます。

また、スタッフ間で情報共有をしっかり行い、自分とは相性がいい別の職員にフォローを任せるのも一つの方法です。自分ひとりで抱え込まず、チームで支援する意識が大切だと思っています。

精神障害のある方への接し方の難しさ

精神障害のある利用者への支援では、「正解が一つではない」という難しさがあります。日によって言動や気分が変わる方も多く、同じアプローチでもうまくいく日とそうでない日があるんです。

介護の現場では、身体的な支援が中心でしたが、精神的なケアとなると“見えないもの”を相手にしている感覚がありました。たとえば、幻覚・妄想がある利用者に対して、否定せずにどう対応するか。強く言えば不信感を持たれ、同意しすぎると不安を煽ってしまう。とても繊細なバランスが求められます。

こうした接し方で私が学んだのは、「反応ではなく、意図を読む」こと。たとえば、大きな声で怒っている人がいたら、その背景に“不安”や“拒絶された経験”があるかもしれない。表面的な言動に振り回されず、「今この人はどんな気持ちなのか」を想像して関わることが大切だと感じています。

もちろん、すべてを理解することは難しいですし、正直しんどい場面もありました。だからこそ、職員同士で相談しやすい空気や、支援の軸を共有する仕組みが必要です。一人で解決しようとせず、周囲と連携しながら支えるのが、現場を続けていくコツだと思います。

グループホーム世話人が抱える大変さとは

障害者グループホームの業務内容とは

障害者グループホームの世話人が担当する業務は、日常生活のサポートが中心です。ただ「介護職」とは少し違っていて、医療行為や身体介助がメインではなく、「見守り」「声かけ」「生活支援」に重点が置かれています。

具体的には、朝の起床支援や服薬確認、食事の準備、掃除・洗濯の声かけや補助などがあります。買い物の同行や、外出時の見守りが必要な方もいますし、場合によっては生活上の悩みを聞く相談相手になることもあります。

夜勤の場合は、就寝後の巡回や緊急対応、起床時の対応がメインです。私がいた老人ホームとはまた違う空気感で、日々の「会話」や「関係性構築」が仕事の質に直結する印象です。

ただ、利用者さんによって支援の内容はかなり変わります。たとえば、自立度が高い人には「そっと見守る」ことが最も重要で、逆に介入しすぎると嫌がられてしまうケースも。逆に、細かい声かけが必要な人には、丁寧な関与が求められます。

マニュアル通りにはいかないからこそ、「相手に合わせた関わり方」が必要な職種です。支援の奥深さを感じられる反面、その分プレッシャーもある仕事だと感じています。

世話人の業務でストレスを感じやすい場面

世話人として働いていると、表には出にくいけれど確実にストレスが溜まる場面があります。特に精神的な負荷がかかりやすいのが、「利用者の感情の波に振り回される瞬間」です。

たとえば、朝は機嫌が良かった方が、突然怒り出したり、過去のトラウマを思い出して情緒が不安定になることもあります。こちらが何もしていなくても、理不尽に怒られることも珍しくありません。

また、「何をしても信用してもらえない」と感じるときもつらいです。好意で声をかけたのに「うるさい」と言われたり、無視されると、自己否定感に繋がってしまいます。私自身、介護現場にいた頃はそうした“受け入れてもらえない孤独感”に悩んだ時期がありました。

さらに、職員間のコミュニケーションも意外とストレスの原因になります。支援方針がバラバラだったり、共有が足りないと、現場での混乱が増えてしまうんです。「言ったつもり」「聞いてない」のズレが続くと、信頼関係も揺らぎます。

こういった状況を乗り越えるには、自分だけで解決しようとせず、「これはつらい」と口に出せる環境が大切です。ストレスを我慢し続けるより、吐き出しながら働く方が、長く続けられると実感しています。

「あるある」で見る現場のリアル

障害者グループホームの現場には、他の業種では味わえない「あるある」がたくさんあります。これを知らずに入職すると驚くこともありますが、慣れてくると「今日も来たな〜」と思えるようになります。

たとえば、「自分の部屋の冷蔵庫に勝手に物を入れられた」「ゴミの捨て方で利用者同士が口論になる」といった、日常のちょっとしたことでトラブルが発生するのは“あるある”です。小さなきっかけから大きな騒動に発展することもあります。

また、連絡帳に「今日も特に問題ありませんでした」と書いた翌日に限って、想定外の事態が起こるのもよくある話。特に夜勤では、利用者が夜中に突然外に出てしまうなど、緊急対応が求められるケースもあります。

職員同士でも、「この前と支援方法が違う」と言われたり、担当者によって方針が違うことにモヤモヤすることも。そういうときは、「自分が正しい」と主張するのではなく、「どうすれば利用者にとってベストか」を基準に話し合う姿勢が求められます。

もちろん大変なことも多いですが、「今日も何とか無事に終わった」と思える日には、小さな達成感があります。こうした“あるある”を笑い飛ばせるくらいの余裕が、グループホームで長く働くコツかもしれません。

グループホーム世話人のトラブルを避けるために

グループホームでやってはいけないこととは?

グループホームで働くうえで、やってはいけない行動には明確なラインがあります。ただ、これは“法律違反”というレベルの話だけではなく、「支援者として信頼を失う行動」も含まれます。

まず大前提として、利用者を否定する言動はNGです。たとえば「なんでそんなこともできないの?」といった言葉は、自尊心を傷つけてしまいます。私が介護士だったころにも、焦りからついキツイ口調になってしまった同僚が、あとで利用者との関係に苦労していました。

また、本人の意思を無視して物事を進めるのも避けなければいけません。「時間がないから」「いつもこうしてるから」という理由で、本人の希望を聞かずに対応してしまうと、信頼関係は簡単に崩れます。

さらに、他の利用者との比較陰口のような発言も注意が必要です。グループホームは“生活の場”なので、家庭に近い空気感が求められます。スタッフ同士の軽口でも、聞かれてしまえば不安を与えてしまいます。

些細なことでも、「これ、自分がされたらどう感じるだろう?」と立ち止まって考える姿勢が大切です。支援者としての責任はもちろん、人としての配慮も問われる環境だと実感しています。

グループホームに向いていない人の特徴

どんな仕事にも「向き・不向き」はあるものですが、グループホームの世話人は特に“人間力”が問われる仕事だと感じています。スキルや資格よりも、相手をどう受け止めるかの姿勢が問われる場面が多いです。

まず、感情のコントロールが苦手な人は注意が必要です。想定外のことが多く起こる現場なので、イライラしやすかったり、表情や態度に出やすい人だと、利用者との関係がうまくいかないことがあります。私も新人のころは、自分の不安や焦りが顔に出てしまい、相手に不信感を持たれた経験があります。

次に、マニュアル通りにしか動けない人も少し難しいかもしれません。グループホームでは、「この人にはこの関わり方」という個別対応が求められます。誰にでも同じ支援をしてしまうと、逆に混乱を招いてしまうことがあります。

また、人との距離感が極端な人も注意したほうがいいです。関わりすぎて依存関係になるのも問題ですし、逆に冷たすぎても信頼されません。ちょうどいい距離を探りながら関われる人が、この仕事に向いていると感じます。

スキルがあるかどうかより、「相手を尊重できるか」「柔軟に対応できるか」が、この仕事を続けるためのカギです。もし自分に当てはまる部分があると感じたら、それをどう工夫してカバーできるかを考えるところから始めてみるのがおすすめです。

苦情相談窓口の使い方と対応の流れ

グループホームでトラブルや不安を感じたとき、苦情相談窓口を利用することは利用者の正当な権利です。世話人やスタッフに直接言いづらいこともあるので、第三者の相談窓口を知っておくことは大切です。

多くのグループホームでは、入居時に「苦情受付体制」についての説明があります。たとえば、施設内に意見箱が設置されていたり、管理者や運営法人、さらに地域の福祉サービス苦情解決機関に連絡できるようになっています。

流れとしてはまず、施設内の職員や管理者に相談し、それでも解決しない場合は、都道府県の「障害者権利擁護センター」や市区町村の福祉課に相談するといった段階に進みます。必要に応じて、第三者委員や弁護士が入るケースもあります。

実際、私が現場にいたときも、匿名で出された意見箱の内容をきっかけに、スタッフの対応改善が図られたことがありました。「小さな声」でも、きちんと対応すれば、施設の環境は確実に良くなります。

ただし、伝え方には工夫が必要です。感情的にぶつけるよりも、「何がどう困っているのか」「どうしてそう感じたのか」を冷静に伝えることで、対応がスムーズになるケースが多いです。

誰もが安心して暮らせる場にするために、こうした相談ルートを知っておくことは、利用者・家族にとってもスタッフにとっても大切な情報だと思います。

世話人として信頼を築くための工夫

コミュニケーションで信頼関係を深める方法

グループホームの支援では、利用者との信頼関係がすべての土台になります。どれだけ丁寧な介助やサポートをしても、信頼がないと「支援されている」とは感じてもらえません。だからこそ、日々のちょっとしたコミュニケーションがとても大切なんです。

私が現場にいたとき、信頼を築くのに最も効果的だったのは、「まずは聴くこと」でした。つい「何かしてあげよう」と行動ばかり考えがちですが、実は“自分の話を聞いてくれる存在”の方が、利用者にとっては安心感につながるんですよね。返事がうまくできない方でも、表情や反応を見ながら「聞いてますよ」という姿勢を見せることで、距離が縮まる場面が何度もありました。

それから、「正直に話すこと」も意外と信頼につながります。たとえば「少し後でやりますね」と曖昧にせず、「今は別の作業中だから、終わったらすぐ行きます」と理由を添えるだけで、相手の納得感が変わります。変にごまかすと、不信感のもとになります。

声かけのトーンや表情も重要で、無理にテンションを上げる必要はありませんが、なるべく柔らかい雰囲気で話すように心がけると、相手の反応も穏やかになります。

信頼関係は、1日や2日で築けるものではありません。でも、少しずつ積み重ねた“安心できる空気”が、結果としてその人の生活の質にもつながっていくと、私は感じています。

教育・研修制度の重要性とは

グループホームの現場は「人対人」の仕事だからこそ、スタッフの対応力がそのままサービスの質に直結します。その力を育てるうえで欠かせないのが、教育・研修制度です。新人研修だけでなく、ベテラン職員も定期的に学び続ける必要があります。

私が現場にいたとき、制度がしっかりしていない職場では、職員によって支援のやり方がバラバラになってしまって、利用者も混乱していました。「昨日と言ってることが違う」なんて言われると、本当に申し訳なくて…。それを防ぐためにも、共通認識をつくる場としての研修は欠かせないと実感しています。

特に、障害の特性や接し方に関する知識は、現場での実践に直結します。例えば、発達障害のある方にはどんな配慮が必要か、パニック時の対応はどうすべきかなど、経験だけに頼らず理論も知っておくと、余裕を持って対応できます。

また、研修は「技術」だけでなく「気づき」を得る機会にもなります。普段の自分の接し方を振り返ったり、他の職員の事例を聞いて視野が広がる時間は、現場に戻ったときに確実に役立ちます。

残念ながら、グループホームの中には教育体制が整っていない施設もあります。でも、それが理由で「向いてない」と感じてしまうのは、もったいないです。しっかりした研修がある職場を選ぶだけで、自信もつくし、やりがいも感じやすくなります。

安心して働ける環境には、学びの場が必要です。研修制度は、支援者を支える土台でもあると私は考えています。

グループホームでの責任問題と対処事例

障害者グループホームから追い出される理由

障害者グループホームは「生活の場」ですが、利用者がどんな状況でも無条件に受け入れ続けるわけではありません。一定のルールや契約に基づいて運営されているため、場合によっては退去を求められることがあります。

具体的には、他の利用者やスタッフへの暴力・脅迫行為が繰り返される場合や、施設の財産を故意に破損する行為などが続く場合です。また、契約で定められた費用を長期間支払わない、ルールに違反する行為が続く場合も、運営側は「支援が難しい」と判断せざるを得ません。

私が現場にいたときも、強い衝動性が出てしまう方や、夜間に他の利用者の部屋へ入ってしまう方の対応に苦労しました。すぐに「退去」というわけではなく、まずは支援方法の見直しや医療との連携、家族との話し合いなどが行われます。それでも改善が見られず、他の利用者の安全や生活に大きな影響が出る場合、最終手段として「退去」が検討される流れです。

ただし、退去=見捨てるという意味ではありません。ほとんどのケースで、別の施設や地域の支援機関と連携し、その方に合った環境を探す形になります。これは利用者本人のためでもあり、同じ空間で暮らす他の人たちを守るためでもあります。

利用者が脱走したら責任は誰にある?

グループホームで暮らす利用者が外に出てしまった、いわゆる「脱走」状態になった場合、責任の所在はとても複雑です。施設側には一定の安全配慮義務がありますが、同時に利用者の自由や権利を尊重する義務もあるからです。

基本的にグループホームは病院や刑務所とは違い、自由な外出が認められている場合が多いです。そのため「外に出た=即脱走」とは限らず、本人の意思による外出か、混乱による徘徊かで対応が変わります。

もし混乱状態や危険が想定される場合、施設はすぐに警察や家族、支援機関に連絡し、状況を共有する義務があります。ただし、常に100%防げるわけではないため、「脱走=施設が全面的に悪い」とは一概に言えません。

私がいた現場でも、夜勤中に利用者が無断外出してしまい、スタッフ全員で探した経験があります。そのとき強く感じたのは、「個人の安全」と「自由」をどう両立させるかの難しさです。玄関に鍵をかけるなどの対応はできますが、それは“自由の制限”にもなるため、家族や支援者との合意が必要です。

責任の所在は、施設・家族・支援機関の三者で協力しながら判断されることが多いです。大切なのは、事前にリスクや対応方法を共有しておくこと。緊急時の連絡体制を整えておくことで、被害や混乱を最小限にすることができます。

まとめ

グループホームの世話人として働く中で、トラブルやストレスに直面するのは珍しいことではありません。でも、「どうしてこんなにうまくいかないんだろう」と悩んでいるのは、あなただけじゃないです。支援に正解はなく、相手によってベストな対応も変わるからこそ、葛藤が生まれるのは当然のことです。ただ、その経験があるからこそ、人に寄り添える力が育ちます。今つらいと感じている人にこそ、次の一歩が見えてくると思っています。

自分は、「もう無理かも」って思ってた側の人間です。
でも、ほんの少しやり方を変えて、
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